機械式時計の伝統的な複雑機構の“ミニッツリピーター”を現代的にデザインした新しいムーブメントを搭載した新作を発表。

2022.05.18

H.モーザーは古くから受け継がれた時計製造の伝統技術に敬意を表し、複雑機構最高峰として知られるミニッツリピーターを、直径40mmのケースに収めた現代的なミニッツリピーターのムーブメントを開発しました。現時刻を音で知らせるリピーターは、中世ヨーロッパにまでさかのぼります。
H.モーザーの新作「エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン アクアブルー」は、時、15分単位、分を知らせる複雑なチャイム機構をダイアル側に配置することによって、精巧なハンマーの動きから奏でられる美しい音色を楽しむことができます。ハンマーが回転する様子はまるでバレエのようで、さらにミニッツフライングトゥールビヨンもダンスさながらの動きが魅力的です。

2 個のゴングとハンマーをダイアル側に配置するというまったく新しい大胆なデザインが取り入れるために、数多くの技術的課題を克服しています。特に、精巧さを保つために、同じレベルに配置されるチャイムは、フライング トゥールビヨンの動作を妨げることなく、同時に控えめなデザインをモットーとするH.モーザーらしいデザインにするため、弧を描いたような形にしました。そして、直径40mmのケースから最高の音色と、音量、共鳴、ハーモニーを完璧なバランスで実現するために、多くの労力を費やしています。ケースの中央部には、ムーブメントを収納するために最大限広げられており、サウンドボックスを作るために十分なスペースを確保し、異なるフィーラースピンドルから得られる情報に基づいて作動する 2 個のハンマーが 2 個のゴングを叩き、時、15 分単位、および分を告げる音を増幅させます。

そして、エレガンスは、H.モーザーにとって欠かせない要素であるため、2022年3月に発表したエンデバー・センターセコンド コンセプト ライムグリーンに採用した新しいフュメダイアルの槌目仕上げの美しさが際立つ独自の質感が特徴の「グラン・フー」(高温焼成)エナメル加工を施したダイアルを採用しました。この新作モデルではロゴやインデックスを配した新しいアクアブルーのカラーで、ミニッツリピーターとフライングトゥールビヨンを一層魅力的にしています。6 時位置のミニッツ フライング トゥールビヨンが、スケルトンブリッジの背後から「グラン・フー」エナメル ダイアルの上に浮かんでいかのように見えます。
このフュメ ダイアルは、ゴールドのベースに打痕模様を打ち出してから、色の異なる4つの顔料を湿らせて細かく砕いてから塗布して濃淡を生み出します。一つひとつの顔料を慎重に加え、炉で熱して酸化させ、むらなく溶融させるまでの工程は細心の注意を要し、熟練のエナメル加工職人でも1 時間ほどかかります。透明感のある「グラン・フー」(高温焼成)エナメルに仕上げるまでに、12回もの焼き入れを繰り返し、ようやくH.モーザーを象徴するフュメダイアルが完成します。

この新しい自社製のムーブメントは手巻きキャリバー HMC 904 で、ケースバックから精巧なパーツを通してその美しさを堪能できます。伝統的な美しさをシンプルなミニマリスト スタイルで表現することで、これまでの概念を打ち砕くエレガントな魅力が加わりました。

「エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン アクアブルー」


自社製手巻き(HMC904キャリバー)、21,600振動、約90時間パワーリザーブ、ケース径40mm、厚さ13.5mm、18Kレッドゴールドケース、サファイアクリスタルガラス、アクアブルー フュメダイアル、ブラウンアリゲーターストラップ、世界限定20本
予定価格4895万円(税込)、年内発売予定