2つのアイコンを融合。ストリームライナー・パーペチュアルカレンダー

2021.08.30

H.モーザーは2021年8月、スイスで開催されるマルチブランドのエキシビション「Geneva Watch Days」において、再興時からブランドの象徴であり続けるコンプリケーション ”パーペチュアルカレンダー”と1920年代の高速鉄道をはじめとした流線的な形状(ストリームライン)からインスピレーションを得た新しい時代を担うアイコン「ストリームライナー」、その二つを融合した新作「ストリームライナー・パーペチュアルカレンダー」を発表いたしました。

唯一無二のコンプリケーション

エンデバー・パーペチュアルカレンダー(旧パーペチュアル1)

2005 年、H. モーザーはブランドの復活と共に4つのコレクションを発表しました。そのうちの一つである<パーペチュアル1>は異なる 3 本の針と日付だけで複雑機構を実現し、かつ控えめな美しさを持つミニマルなデザインが特徴でした。それまでに存在したパーペチュアルカレンダーのレイアウトとは全く異なるその時計は、瞬く間に H. モーザー社のフラッグシップモデルのひとつとなり、翌年の「ジュネーブ・ウォッチ・メイキング・グランプリ(GPHG)」において複雑時計部門のグランプリを受賞しました。その後もムーブメントと文字盤や針に至るまでゴールド素材を使用したゴールデンエディション(2011年)をはじめ、自社の技術力を結集した存在として様々なモデルが発表されてきました。

H.モーザーの新しい時代を担う、ストリームライナー

2020年1月にH.モーザーが発表した一体型ブレスレットウォッチの新作「ストリームライナー」コレクション。名称の“ストリームライナー”とは1920~30年代に登場した流線型の高速列車が由来となっています。その最大の特徴はケースのデザインからブレスレット至るまで、全てシームレスに繋がった魅力的な曲線で、ステンレススチールの質感を最大限に高め、このダイナミックなフォルムが表現することに成功しました。最初に発表された限定モデルのクロノグラフはすぐに完売し、それに続いて発表されたセンターセコンドモデルとブルーのクロノグラフも現在は非常に入手が困難なモデルとなっています。

両方のエッセンスを的確に融合し、誕生したストリームライナー・パーペチュアルカレンダー

その類まれなる両者を融合させるにあたり、H.モーザーはストリームライナーのプロポーションに完璧にフィットするよう、既存のムーブメントを再設計するところからスタートしました。搭載される手巻キャリバー HMC 812 は従来のHMC 341 と同様のスペックながらスモールセコンドの構造を改め、直接駆動するセンターセコンド針を追加しました。 H.モーザーのパーペチュアルカレンダーの独創的なカレンダー表示はこれまでと同様で、時分針の同軸に重なるレッドとホワイトの小さなセンター針が指し示すインデックスで「月」を表しています(写真は12月12日を表示)。パワーリザーブは 168 時間で、インジケーターによってダイアルの 10 時位置に表示されます。4 時位置のウィンドウには、1 から 15 と 16 から 31 までの数字が記され上下の層状になって交互に動作する 2 枚のディスクにより、日付が大きく表示されます。

リュウズもカレンダーの位置に合せており、日付ウィンドウは数字を 26°傾けたユニークな角度に配置されています。日付は、真夜中を過ぎた瞬間、瞬時に日付を切り替える「フラッシュ・カレンダー」によって切り替わり、1 日のいつでも前後に調整することができます。常にミニマリズムを追求し、閏年表示もムーブメント側に配置されています。サファイアガラスのケースバックから見える HMC 812 キャリバーには 伝統的なダブルストライプを水平方向に仕上げることで現代的なデザインの要素を高め、テンプ、輪列、バレル、脱進機にはアンスラサイトグレー PVD コーティングが施されています。メインプレートはマイクロブラスト加工およびアンスラサイトのロジウムメッキ仕上げとなっています

直感的な読み取りを可能にしたダイアルデザイン

文字盤はブランドの顔であるフュメダイアルの中からグレー色の「シグネチャーフュメ」を採用。レッドとホワイトの分目盛りが施されたインデックス、秒針、パワーリザーブ針、月表示針は、自動車のダッシュボードあるいは計器類の表示を思わせます。時針と分針は立体的でわずかにカーブし、 2 つに分かれた構造で、スーパールミノバ® を含むセラミックベースの革新的な素材グロボライト® を用いたインサートが配されています。また所有者のみが光の当たり具合の加減で見ることができるクリアラッカー仕上げのブランドロゴがアクセントになっています。

ストリームライナー・パーペチュアルカレンダーの哲学は、複雑さはシンプルにすることです。間違いなく、市場で最も純粋で最も独創的かつ最も実用的なパーペチュアル・カレンダーです。

ストリームライナー・パーペチュアルカレンダー

Ref.6812-1200、直径42.3㎜、厚さ11.0㎜(サファイアクリスタルの厚さを除く)、パーペチュアルカレンダー、モジュール型脱進器、7日間パワーリザーブ、パワーリザーブインジケーター、税込み価格 687万5000円